Ⅲ.本番
試験当日、それぞれの試験の感想を書いていきます。また、今振り返ってみて「もっとこうすれば良かった」と思うことについても、簡単ではありますが書いていきます。
‐1.英語試験(1次試験)
入学志願票にTOEICスコア860と記入しているので、それも勘案してくれるのでは?と考えていました(実際には分かりません)。また、「自分が分からない問題は他の受験生も分からないだろう」と思えるくらいには、英語試験対策に自信を持っていました。こうしたポジティブな気持ちをもって、リラックスして英語試験に臨みました。
‐A.本番
Harvard Business Reviewからの出典であることを確認して、「これで大丈夫だ」と思うことができました。これまでの対策で読みこんできた文章がHarvard Business Reviewの記事だったからです。
和訳について多少幅のある、意訳のような形で答案を作成しました。これについてはどのような採点がなされたか分かりませんが、日本語/英語照らし合わせて読む対策をしてきて、この和訳であれば十分だろうと考えることができました。
「この一文について日本語で説明せよ」という問いについても、同様です。自分の解答について、(不合格になるという意味での)不安はありませんでした。
正誤問題については、微妙な設問があり、いくつか間違えてしまったと思います。ただ、全体的にこれだけできれば大丈夫だろうという安心感はありました。
時間についても余裕を持って、解答することができました。
‐B.反省
決してベストではありませんが、及第点を取るという意味では、効果的な対策を取ることができたと思いました。
欲を言えば、より多読をし、より日本語/英語の照らし合わせ読みをするべきだったと思います。特に、ボキャブラリー増強を念頭に置いた多読の必要性を感じました。
‐2.小論文試験(1次試験)
英語試験を良い形で終えることができ、引き続きリラックスした状態で臨むことができました。
昼食は食堂で取るとともに、購入しておいたユンケルを試験の1時間前に飲んで集中力が途切れないように気を付けました。
昼食後、試験開始までHarvard Business Reviewの日本語論文を、「これについてこう思う」「なぜならば、こうだからだ」「その点について、このような見方ができる」「その見方に基づくと、こういうことを考えていく必要があると考える」のように、自分の考えをツッコミとして入れながら読んでいました。
‐A.本番
問題をざっと確認した後、それぞれにどれだけの時間がかかりそうか考えました。そのタイムスケジュールに基づいて、一つずつ問題に取り組んでいきました。
しかし、それぞれの問題に解答するのが、当初設定したタイムスケジュール以上に時間がかかってしまいました。
設問理解→設問に対する答えをブレスト→構成を考える→まとめる、という手順で行いましたが、ブレストでアイデアが思いつかなかったり、まとめきれなかったりといった具合で、制限時間に追われる形でせわしなく解答をしていきました。
幸いだったのは、本文のテーマが私の研究内容と近かったため、立論の仕方(構成)を上手く決めることができました。
‐B.反省
一橋MBAの小論文は、筆者の考えを要約させるものと自身の意見を答えさせるものというように、大きく二種類あります。
「要約をさっと終わらせて、自身の意見を練り上げるのに時間をかける」のがベターだと思っていたのですが、要約にかなり時間をかけてしまったことで、時間が足りなくなってしまいました。
もっと要約対策をしておくべきだったと思いました(HMBAの合格者の中に、要約対策として、日経新聞の社説の要約に取り組まれている方がいらっしゃいました)。
‐3.口述試験(2次試験)
どんなことを言われても笑顔でいること、訊かれたことについて簡潔に答えること、この2点を心掛けました。
‐A.本番
面接官の先生二人に対して、受験生一人です。
期待通り、希望する先生(将来計画書の研究内容と関連の深い先生)が面接官として出ていらっしゃいました。ちなみに、もう一人の先生は、(私の研究内容とは)全く関連のない専門の方でした。
まず、志望理由を3分ほどで述べるようにと言われ、簡潔に答えました。「MBAを考えたきっかけ→一橋MBAを選んだ理由」という流れで話しました。
その答えに対して、「抽象的だし、曖昧で分からないので、もっと具体的な経験としてどのようなことがあったか」と訊かれました。
「曖昧・抽象的」と言われたことについては、想定内でした。むしろ簡潔に答えるために、そしてそれに対してツッコミが来ることを想定して、あえて抽象的な説明をすることに決めていました。もちろんこれにはリスクがありますが、徐々に話を深めていきたかったので、リスクを取ることにしました。
想定内の指摘に対して、具体的な実務上での経験を伝えました。
面接全体を通して、気をつけていたことは、理由やポイントは必ず2点言うということでした。
つまり、「●●の理由は?」と訊かれた時には「はい、2つ理由があります」と言い、「●●についてどう思う?」と訊かれた時には「はい、その点につきまして、2点考えるべきことがあると思います。まず一点目は●●ということ、二点目は●●ということです」と言うようにしました。
本来理由にしろポイントにしろ、3点くらい伝える方が良いとは思いますが、短い時間、緊張している状態(考えてきたことが上手く思い出せない状態)で、しかもアドリブの受け答えが求められる問いかけに対しては、2点がやっとでした。
といっても、先生が質問のための「枕」を話している間に答えを考えることができましたし、そうした質問の多くは将来計画書作成のプロセスにおいて友人から訊かれたものでした。
予想外の質問についても、多少ポイントが外れていたかもしれませんが、笑顔で答えることができました。
ちなみに、「おっ!」と思ったことが3点あります。
一点目は、面接官の先生がおっしゃった「確かに私も(あなたの考えと)同じことを論文で書いているんだよね」という言葉でした。つまり、問題意識が共有できていることを理解して頂くことができました。これは評価にプラスになったのではないかと思います。
二点目は、TOEICスコアに言及されたことです。「英語をしっかりと準備されたのですね」という言葉を頂けました。国外MBAや英語を使って業務をされている方から見れば低い点数ですが、TOEICスコアが865あれば、少なくとも一橋MBAにおいてはある程度評価されるようでした。
三点目は、将来計画書の中の[入学後の計画]についてです。こちらは、面接の初めの方で「●●について研究したいんだね」という先生の言葉のみで、以降は話題になりませんでした。専ら[志望動機]の深堀りに時間が割かれました。MBAという特性と入学後の計画は往々にして変わりうるということを考えると、こういうものかなとも思いましたが、面接官あるいは受験者によっては先行研究も含めてしっかりと訊かれる場合があるようです。
‐B.反省
当日の面接の内容に限って反省点を述べるとすれば、節々に「言葉の軽さ」があったことです。雰囲気が硬くならないように、また暗い印象を与えないようにということで、軽い話題(趣味の話や意気込みなど)を出したのですが、これは失敗してしまったかなと思います。
また、学部時代の専門とは大きく異なっているにも関わらず、「そのような経験も、このHMBAで活かすことができると思います。しっかりと貢献していきます」という言い方をしました。これは、説得力のない伝え方になってしまったと思います(ちなみに、一人の面接官の方が思いっきり首をかしげたのを、私は見逃しませんでした)。
というように、反省点を上げればキリがありません。
HMBAとの相性を判断して頂くという意味では良かったかもしれませんが、当落線上ギリギリの合格であったと感じています。
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